- 案内版から読み取る上七軒・①
- 案内版から読み取る上七軒・②
- 『古都』の中の上七軒
- 『京都の謎』の中の上七軒
- タイムスリップの上七軒・20071020
- 現在の上七軒・20220221
- 現在の上七軒・202207011
- まとめ
- 上七軒マップ
案内版から読み取る上七軒・①
今出川通七本松西入から北野天満宮東門に至る両側で、真盛町・杜家長屋町・鳥居前町の地域。「京都府下遊郭由緒」の伝えるところによると、往古より七軒茶屋と相唱、足利氏武勝の頃、北野天満宮再建の残木を以て七軒の水茶屋を神社東門前に建てたことから上七軒の名称が起ったという。其後、豊太閣秀吉、北野大茶会の折、上七軒から差し出された土地の名産、御手洗団子を賞誉有之、山城一円の茶屋株を与えられた。これにより上七軒のお茶屋では御手洗団子を「定紋」とし、毎年、秀吉を祀る豊国神社に御手洗団子を奉納する慣しがあった。四月上旬「北野おどり」十月には「寿会」が芸妓衆によって開催される。京都最古、第一の遊里である。
案内版から読み取る上七軒・②
『古都』の中で上七軒が登場するの秋になります。花で飾られた「ちんちん」電車のさよなら運行に京都駅から乗った太吉郎が偶然…上七軒のおかみに会って、序に一緒に北野天満宮に寄って上七軒まで行く事になるのです。
朝日新聞・『古都』
捨て子の千重子を自分の子として受け入れて大事に育てきた佐田太吉郎ですが、彼は若い時は上七軒でよく遊んだわけで、妻のしげは捨てられた赤んぼを抱き上げる太吉郎に向けて、真っ先に…「うまいことお言いやして…。芸妓はんにでも産まさはった子を、つれといでやしたんやろ。」とまで言うのです。
しげの話でも分かるように、上七軒は花街であり、京都には大きく6つの花街があります。
京都の花街
川端康成は6つの花街の中で上七軒を取り上げています。呉服問屋を営む太吉郎は「西陣の織屋や、また、地方の得意と、よく上七軒で遊ん」でたように、上七軒は西陣と関りが多かったことが分かります。上七軒のあらゆる所で北野天満宮のポスターが貼ってあるように、西陣の行事のポスターも見かける事ができます。
それは…「秋の北野おどりは、半月つづ」き、「それの終わる前の日」、「茶屋から来た入場券」をもって、一人で出かけた太吉郎がおどりが終わってからの茶席でのでき事で、『古都』の流れを瞬時脱線させるようなイメージをもたらせます。
『古都』の中で秋を飾る上七軒は二回に分けて書かれてますが、そこには限りない作者の思惑が潜んであって、その解釈は読む人にとってはかくれんぼうのようにつかみにくい物になるのではないでしょうか。
『京都の謎』の中の上七軒
上七軒は、上京区真盛町から長屋町付近近であり、菅原道真を祀った北野天満宮の東側一帯である。お茶屋が軒を並べる町並みには舞妓さんが時折歩く姿が見られ、花街の京都ならではの情緒を演出している。京都には上七軒のほか祇園、宮川町など五つの花街があるが、もっとも伝統が古く格式が高いのがこの上七軒である。(p148)
文庫本なので持ち歩きやすいサイズ。お出かけの先に常に持ちたくなる一冊です。
様々な京都の謎となるほどーがこの一冊にだっぷり!
京都好きな方にお勧めです😊
タイムスリップの上七軒・20071020
現在の上七軒・20220221
外から見える歌舞錬場
歌舞錬場からすぐの所にある神社
上七軒歌舞会
外から見える歌舞練場
上七軒 ビアガーデン(2022年7月1日(金)~9月5日(月))
今年は3年ぶり「上七軒 ビアガーデン」が行われています。興味がある方は
http://ビアガーデン|上七軒歌舞会|公式ウェブサイト (maiko3.com)をご覧ください。