湯波半老舗
「湯波半老舗」を「湯葉半」と勘違いしておりました。大変失礼いたしました。
「湯波半老舗」に行く際は保冷バッグをお持ちください。
「湯波半老舗」は1716年(享保元年)創業のゆばの製造・小売専門の老舗。川端康成の『古都』にはその当時の湯波半老舗が書かれています。
湯波半老舗・さしみゆば
主人が近くに用事で出かけたので、その帰りに湯波半に寄ってくれないかと頼んで、何も知らず、湯波半に入った主人はその値段に驚いたようですが、訳わからず…中でも一番値段が高い「さしみゆば」を購入して帰りました。「さしみゆば」の値段は税抜きで1500円。よく頑張ってくれたなと思いました😊
湯波半老舗に行かれる際は保冷バッグ持参が必修です。保冷バッグを持てないと購入できないようです。確か…電話でも保冷バッグをお持ちなのか、購入して3時間以内に冷蔵庫に入れる事ができるのかなど、商品の出来たての味を失われず味わう事に対しての配慮が感じさせられました。「売るだけで終わりではない」という…その姿勢から「さすが…老舗」と思いました。
「さしみ湯葉」はかなりの量でしたので、昼と晩に分けて頂きました。
昼は純粋なその味を味わうよう、そのまま切って、ポン酢と醤油で。晩はトマトと一緒にサラダ風にいただきました。
思った以上歯応えもあり、程よい大豆の香りが漂って、贅沢な一品を楽しませていただきました。
湯波半老舗・牡丹ゆば
「牡丹ゆば」は予約のみの販売。この前、またも主人が用事で近くに行く事になったので、電話で予約をしました。(ホームページでの予約はできません)
電話は苦手😅なので、ずっと迷って…前日にやっと電話をかけて、「明日ですが、大丈夫ですか?」と訊いたら、まず量を訊かれて、「3つです」と話すと「3つなら大丈夫です」という事でした。
「牡丹ゆば」の値段は税抜きで一個300円。
安いとは言えないかもしれませんが、小説『古都』の中の別の老舗「嵯峨豆腐 森嘉」のひろうすも3個900円ほどなので、名店の味を家で頂くとすれば、決して高い値段ではないと思います。
「嵯峨豆腐 森嘉」には昨年の春と夏に行って来ました。今度投稿予定です…が…いつになるかは…😓豆腐の隣がひろうすです。中には銀杏とゆり根がだっぷり入っていました。
牡丹ゆば・レシピ
①ほうれん草は軽く茹でて、ゴマ油と醬油、いりごまで和える。
②お皿にほうれん草和えを広げて、その上に鰹節を散らす。
③牡丹ゆばを載せる。
子供は中身が分かるように切ってみました。中に見えるのは銀杏とゆり根😊
食べる前は「1個だけでいい」と話した子供も1個食べると「全部食べる!」と完食。味がすこし薄いと思う方はポン酢をかけるとよりおいしく食べれます。
湯波半老舗・『古都』
『古都』に「湯波半老舗」が登場するのは連載48回目の祇園祭りのスタートになります。
大きい買いもの籠をさげて店を出て、御池通を上へ渡って、麩屋町の湯波半へ行く千重子ですが、御池通に着いた頃、叡山から北山の空へかけて、燃えあがる炎のような空に出会います。
まだ夕焼けの時間でもないのに、盛な炎がひろがっている空を眺めながら、千重子は「こないなこともあるのやな。 はじめてやわ」と「忘れんとおこ、一生、忘れんとおこ……………人間かて、心しだいかしらん」と呟きます。
そして、着いた「湯葉半」には「湯葉と牡丹湯葉と、 やわた巻きとが出来て」いるのです。
千重子は仕事場の奥まで入って、古い柱に手をかけます。千重子が母のしげと湯波半に来るといつもしげがその柱を撫でたように、1人で来た千重子はその柱の古びを撫でてから店を出ます。その日、千重子は「その柱がなんの木」かと訊きます。すると、「ひのきどす。上まで高おすやろ。真直ぐに…。」と教えてもらいます。
その「上まで高く真直ぐ」というヒノキはのは千重子が好きで、苗子が住んでいる北山の北山杉につながります。
今後追記予定です。
湯波半老舗・ホームページ
湯波半老舗・アクセス
京都市営地下鉄京都市役所前駅9番出口徒歩5分(京都市役所から徒歩5分ほどで着きます)