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あなたの知らない京都

[京都市]認知症の行方不明対策とアプリ開発

京都市で、認知症の方の行方不明に備えたアプリが開発されました。
一見すると良い取り組みのように思えますが、正直なところ、私は複雑な気持ちです。

コロナ禍に登場した接触確認アプリを思い出したからです。大きな期待をもって始まったものの、使い勝手も実用性も十分ではなく、いつの間にか消えてしまいました。今回も、同じ轍を踏んでしまうのではないか――そんな懸念があります。

 

今度はどうでしょう。

 

nhkのニュースによると「家族はIDとフリーダイヤルの番号が書かれた専用のステッカーを認知症の人の持ち物などにあらかじめ貼っておき、行方不明者を見つけた人がこのフリーダイヤルに電話してIDを入力すると、発見の知らせが家族に届く仕組み」らしいです。

 

しかも、専用のステッカーは有料で、京都市が代わりに払う事になって、アプリの開発費用とは別に、専用のステッカーだけで700万円だそうです。

 

韓国ではアプリは要りません。恐らくソウル市からの発信になるのではと思いますが、道で徘徊している人の身元が判明すると「そこから一定の距離の範囲内」は関係なく、日本のスマホを持っている私にまでメッセージが届きます。

OO町のOOさん(00才)がOOで徘徊するのが見つかりました。

はっきりしないですが、大体、このような内容だったと思います。

 

それに比べて京都市のやり方はどうでしょうか。

 

わざわざアプリを作り、しかも「そこから一定の距離の範囲内」を離れてしまうと使えないらしいアプリを利用者に「協力者」として登録させ、行方不明者情報を配信するらしいです。

 

これでは「誰かに任せて、市の責任を薄めている」ように感じてしまいます。

 

認知症の方、その家族は既にスマホに位置追跡アプリを入れている方が多い中、このアプリを心から必要とする認知症の方の家族がどれほどいるのでしょうか。

認知症の家族が家に戻らない時、私ならまず交番に届けます。多くの人も同じなのではないでしょうか。警察に状況を伝えれば、近隣の交番やパトロールの連携で早期に発見される可能性が高まります。


また、今回のアプリはスマホ向けである点も見落とせません。いまだにケータイやスマホを持っていない方もおられるわけで、そうした方たちはアプリの対象外になってしまいます。

 

アプリ開発の前に、家族や地域にアンケートを取り、ニーズを調べたのか。疑問は尽きません。


行政が本気で「見つける」責任を果たすなら、アプリ一択ではなく、交番・地域ネットワーク・SMS一斉配信・固定電話や地域放送などを組み合わせた多層的な仕組みを優先して検討してほしい──と私は思います。