神泉苑
京都には桜の名所がたくさんありますが、神泉苑は知る人ぞ知る桜の名所です。
神泉苑は延暦13年、桓武天皇の禁苑として造営され、 四季折々に華麗な行事が行われ、桓武天皇の行幸以来は歴代天皇が神泉苑で宴遊されたと云います。
ご存じでしたか?神泉苑は花見発祥の地としても知られています。
一方、神泉苑は弘法大師空海の雨乞いや祇園祭の起源にもなった御霊会などの行事が盛んに行われた場所でもあります。
特に神泉苑の大池の橋である「法成就橋」は静御前と源義経が雨乞いを通じて出逢った場所としても知られています。

神泉苑
境内参拝時間:7:00~20:00
寺務所:9:00~17:00
御朱印受付: 9:00~16:30
神泉苑・心境の池



神泉苑・本堂
神泉苑本堂は本山東寺の太元帥堂から移築されたもので、本堂正面には「利生殿」という扁額がかかっています。
神泉苑・鯉塚&亀塚
本党の向こう側にあります。池を泳ぐ鯉亀に限らず、あらゆる生き物への感謝・供養のための塚であり、塚にはコインがたくさん置いてありました。
神泉苑・法成橋
善女龍王のお守りを持って橋を渡りながら願いをするとその願いが叶うと言われています。
源義経と静御前
法成就橋は静御前と源義経が雨乞いを通じて出逢った場所としても知られています。
そこで、見目麗しい百人の白拍子を神泉苑に集め、後白河法皇の行幸を仰ぎ、九十九人が舞いを舞ったが 効験はなかった。「あと一人舞ったくらいで龍神様が雨を降らせるだろうか」という意見もあったが、法王は静御前に舞わせてみた。
静御前が舞いを舞ったところ、にわかに黒雲が出てきて、三日間大雨が降り続いて国土は安穏になった。
法王は感激されて、静御前に「日本一」の称号を与えた。『静御前と神泉苑』(義経記より)➞静御前の舞
橋の上での静御前の雨乞いを見つめる源義経の姿が今にも見えるような感じがします。
法成就池(ほうじょうじゅいけ)
法成就池は神泉苑の大池で、「御池通」の名前の由来でもあります。
御池という名前の由来は,現在の二条城から三条通の辺りに神泉苑(しんせんえん)という広大な苑地があり,その中の池に通じていた道であることから,江戸時代中頃に御池通と呼ばれるようになったと考えられています。京都市:御池通の概要
池の中にはたくさんの鯉と二羽のカモ?が仲良く過ごしています。
鯉の中では金色の鯉がとても綺麗でした。(関係者のお話では金色の鯉は3匹?いるようです。)
鯉の餌は100円で購入できます。(社務所、橋を渡ってからの無人販売)
法成就池は「徒然草」にも「『法成就の池にこそ』と囃すは、神泉苑の池をいふなり」とその名前が登場します。
善女龍王社
橋を渡るとすぐです。善女龍王は弘法大師空海様が 雨乞いのために北インドから御請来 (おまねきになった)神様であり、池の中におられると言われます。
神泉苑・恵方社
恵方社(えほうしゃ)は日本唯一の社で、毎年、方角を変えて祀りします。今年のよい方角は南南東だそうです。
神泉苑・宝篋印塔
一切如来守護の集まりで、少しの礼拝でも菩提の種を授かることができると言われる宝篋印塔(ほうきょういんとう)は貞享元年(1684年)、弘法大師空海の850回忌に当たり建立、今の宝篋印塔は享保2年に再興された2代目です。
鎮守稲荷社
本尊は矢劔大明神で手に持った矢と剣で、参詣の人々を守護される神様だそうです。「除災招福」「商売繁盛」の御利益があると言われています。
法成就池を橋で渡って奥の方になるので、気づかず帰ってしまう方もおられるかと思いますが、ぜひここまで足を運んでみてください。春は桜、夏は紫陽花、秋だとキラキラした日差しが映され綺麗です。
✅神社のすぐ横の細道は普段は入る事ができませんが、特別公開の時もあるので、チェックしてみてください。(今年の春は入る事ができました。)
神泉苑・春(20230402)
桜と法成橋
桜と鎮守稲荷社
普段は見られない風景の神泉苑です😊
神泉苑祭
5月に祭がありましたが、行く事が出来ませんでした😓
神泉苑・夏(20230605)
ツツジと法成橋
紫陽花と鎮守稲荷社
春は桜、夏は紫陽花が綺麗です。
神泉苑・秋(20221109)
二条城前…神泉苑の北門がある押小路通の並木と共に境内も少しずつ秋色になりつつありました。
秋晴れのお空…。池にも映されて綺麗でした。
神泉苑・アヒル
20221109・アヒル
神泉苑に足を怪我したアヒルちゃんがいました。張り紙を見るまでには訳わからず、どうしたのかなと思いましたが、足のケガという事で少し安心しました。アヒルちゃん…早く治りますように。
20230605・アヒル
北門からすぐの小さい池にいました。元々3羽だったアヒルは今は2羽です…。
神泉苑のアヒルちゃんにもっと知りたい方は➞アヒルの部屋をご覧ください。
神泉苑・御朱印
神泉苑の御朱印は種類が多く、書置きの御朱印も自由に選んでいただけるので、御朱印選びも楽しめます。私の場合、何気なく選んだのが「名月や 神泉苑の 魚おどる」という与謝蕪村の俳句が書かれた御朱印でした。
神泉苑観月会
神泉苑観月会は毎年の中秋の名月に行われる行事です。
観月法要、奉納演奏、観月会特別御朱印帳授与(8月22日~10月中旬、、庭園特別拝観(当日・9時~20時)などが行われます。
祇園祭と神泉苑
貞観5年(863)には疫病が大いに流行り、神泉苑にて 六柱の御霊を鎮めるため、朝廷による御霊会が行われた。 経典の演述や、雅楽の演奏、稚児の舞、雑技などが修された。その際は四つの門が解放され、 民衆が出入りし、天皇も御霊会を御覧になられた。
貞観の大地震や、富士山の噴火など、全国的な災いが相次ぐ中で、 貞観11年(869)には、全国の国の数、66本の鉾を立て、 祇園社(八坂神社)から神泉苑に御輿を送り、厄払いをした。
後世には、これが町衆の祭典として、 鉾に車を付け、飾りを施して 京の都を練り歩く、祇園祭へとなる。➞御霊会の歴史
神泉苑大念仏狂言
神泉苑狂言は明治36年に三条台若中からの奉仕出演と、神泉苑及び地域の人々の出演及び協力により「神泉苑大念佛狂言講社」が結成された。以来、ほぼ百十年にわたって狂言を執行しており、昭和58年6月1日には京都市の無形民俗文化財に登録された。当講社では、この民俗芸能を保存、継承するため神泉苑狂言として公開し、伝承公開活動に取り組んでいる。
なお、神泉苑狂言の公開・保存事業は、京都市文化観光資源保護財団の助成により、実施されています。➞令和4年11月の神泉苑狂言の上演は中止となりました。
静御前の舞・御火焚祭(20221123)
11月23日 午後1時 増運弁天社
護摩木 一本200円
神泉苑・謡曲「鷺」
神泉苑・謡曲「鷺」由来
醍醐天皇が神泉苑に行幸になった際、鷺(サギ)を見つけた帝は召使いにサギを捕らえる事を命じます。 召使いがサギに近づくとサギは逃げようとしましたが、 召使いが「帝の御意なるぞ」と呼びかけると サギは地にと留まったようです。 帝は大いに喜ばれ、鷺に「五位」の位を与え、以降、サギは「五位鷺」と呼ばれ、謡曲にも謡われるようになったと云います。
神泉苑・ホームページ
おすすめスポット
BiVi二条
神泉苑から自転車で15分前後。
ホテルエミオンでもいつも行列ができる「さんきゅう(本家さんきゅうのホームページ )」を含め、韓国料理と食材なのが楽しめる李朝園(スンドゥブがお勧めです😅)、TOHOシネマズ二条、本屋さんなどがあり、近くにはくら寿司や100円ショップもあるので、一日楽しめます。
二条城
世界遺産二条城は神泉苑北門から歩いて10分前後です。今は紫陽花が綺麗だそうです。
御池通の紫陽花
神泉苑から自転車で15分前後。
神泉苑・アクセス
・JR二条駅より徒歩10分前後
・市バス15 「神泉苑前」 からすぐ
・市バス9、50 「堀川御池」 から徒歩10分前後