
東山の細い道を歩いていると、色とりどりの布玉に囲まれた小さなお堂に出会いました。
ここが八坂庚申堂。境内いっぱいに吊るされた「くくり猿」が、風に揺れていました。
八坂庚申堂


🔹開基:浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)
🔹ご本尊:青面金剛(元々は秦氏の守り本尊)
🔹ご利益:病気平癒・災難消滅・学業成就・商売繁盛・縁むすび
🔹境内自由
境内に吊るされている鮮やかな色々のくぐり猿はインスタ映え屈指のスポットでもあります。

庚申とは?

庚申とは干支の組み合わせの57番目、庚(かのえ)と申(さる)の日を意味します。ちなみに、60の倍数の年が庚申の年となるようで、前回の庚申の年は1980年、次回の庚申の年は2040年だそうです。庚申の年に巡り合えるのは一回か二回。何だか切ない気もします。

2025・庚申日
八坂庚申堂は庚申御縁日に参拝客に向け「厄除けコンニャク焚き」の接待を行っております。猿形に抜いたコンニャクを3個、北を向いて無言で食べれば、無病息災と伝えられます。➡yasakakousinndou.sakura.ne.jp/index.htm
初庚申 2月20日
二庚申 4月21日
三庚申 6月20日
四庚申 8月19日
五庚申 10月18日
納庚申 12月17日
昨年の大河ドラマ『光る君へ』の第12回「思いの果て」ではまひるの庚申待の姿が流れていました。その庚申待とは何んでしょうか。
庚申待
昔は人間の体内には三尸(さんし)という虫がいて、常に悪い事をしてないのか監視していると考えられたようです。
庚申の夜、その人間の体の中にいる三尸の虫が、寝ている間に体から脱け出して、天帝にその人間の行った悪行を告げ口に行くと天帝は悪いことをした人に罰として寿命を縮めるのです。
しかし、三尸の虫は人間が寝ないと体から脱け出ることができないので、庚申日は三尸の虫が出られないように徹夜をする風習がありました。これを庚申待といいます。
くぐり猿

庚申堂のお猿さんは庚申さん( 青面金剛)の お使いで、お猿さんに願いを託せば必ず庚申さんに伝えてくれと云います。

くくり猿とはこのお猿さんのことであり、お猿さんが手足をくくられ動けない姿を表しています。お猿さんはよく動き回る動物ですが、人の心も常に動き回って落ち着かないもの…そこで“心”をくくりつけ、庚申さんにうまくコントロールしてもらうのです。
私も一つ手に取り、願いごとを書いて吊るしました。

布のやわらかさに触れながら、少しドキドキしつつ結んだ瞬間、心の中の想いが外へと解き放たれたような、不思議な安らぎを感じました。
くくり猿は「欲を一つ我慢すれば、願いが叶う」といわれています。
願いを書きながら、今の自分にとって本当に必要なものは何だろう、と自然と考えさせられます。
見ざる聞かざる言わざる
八坂庚申堂(京都)の入り口上には、よく知られている「見ざる・聞かざる・言わざる」の三猿(三匹の猿)が配置されています。

これは中国の庚申信仰から伝わったもので、悪いことに巻き込まれないように、心身を清く保つという意味があると言われています。
夢見坂

八坂庚申堂の入り口の近くには「夢見坂」と刻まれた石碑があります。
夢見坂は、かつてこのあたりに遊郭があった名残とも言われ、夢のようなひとときを求めて人々が行き交った場所でした。
また、信仰の面では「願いや夢が叶う坂」とも解釈されており、私には、八坂の塔が見える夢のような坂に思えました。
坂を歩きながらお堂や塔を眺めると、まるで少しだけ夢の中にいるような、不思議で静かな気持ちになれます。
三年坂や清水坂のように有名ではない夢見坂ですが、その分、静かで落ち着いた雰囲気があります。石畳の道を歩きながら、八坂の塔を眺める景色は、まるで京都の風景を独り占めしているような贅沢な時間です。
季節ごとに違った表情を見せてくれるのも魅力で、春は桜、秋は紅葉と、まるで絵はがきのような一枚を切り取ることができます。
八坂庚申堂の鮮やかな彩りから、八坂の塔の落ち着いた姿へ…ほんの数分の移動で、まったく違う京都の表情を楽しめます。
お守り

「我慢じゃ!」と書いてあるお守りはおそらく、八坂庚申堂だけ!

おみくじ
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御朱印

祇園祭・浄蔵貴所
学問や文学にも優れた僧侶として知られる浄蔵貴所は死んだ父親を復活させたり、庚申堂の隣の八坂の塔が傾いたときには、霊力でまっすぐに直したという伝説?が伝わっています。➡yasakakousinndou.sakura.ne.jp/index.htm
その浄蔵貴所は祇園祭の『山伏山』の御神体として今もその伝説を語り継いでいます。
まとめ

八坂庚申堂には、かつておみくじも置かれていたそうですが、現在はなくなっています。
その代わりに、境内で静かに手を合わせたり、カラフルなくくり猿を通じて、自分の心と向き合える時間を持つことができます。
写真映えの華やかさだけではなく、訪れる人それぞれの心に寄り添う八坂庚申堂。
ここは、自分の願いと向き合う、大切なひとときをくれるお堂でした。
ホームページ
八坂庚申堂のホームページはリンク先をご確認ください。

アクセス
【番外編①】八坂の塔(法観寺)
「八坂の塔」と親しまれている五重塔は法観寺の境内にあったのですが、今は五重塔だけが残っています。

八坂庚申堂からも近いので、ぜひ寄ってみてください。春は桜とのコラボも楽しめます。
✅定休日:不定休
✅見学時間:10時~15時
✅料金:中学生以上 400円
✅お問い合わせ: 075-551-2417
✅アクセス:市バス「清水道」下車、徒歩10分前後
🔹詳しい情報はリンク先をご確認ください➡法観寺 - Wikipedia
【番外編②】京八坂プリン
八坂庚申堂から徒歩10分ほどの京八坂プリン。YOSHIKIさんがある番組で食べた事でも話題になったようです。

店内の可愛らしいプリンやソフトクリームは眺めるだけでも心が弾みます☺️